経営所得安定対策
[2013年3月6日]
経営所得安定対策は、販売価格が生産費を恒常的に下回っている作物を対象として、その差額を交付することにより、農業経営の安定と国内生産力の確保を図るとともに、食料自給率の向上と農業の多面的機能の維持を目指しています。
米の生産数量目標に従って生産(耕作)を行った販売農家・集落営農に対して、標準的な生産費と標準的な販売価格の差額分に相当する交付金を直接交付します。
米の生産数量目標(面積換算値)に従って、販売目的で生産(耕作)を行った販売農家・集落営農
交付対象面積は、主食用米の作付面積から、自家消費米相当分として一律10a控除して算定(種子、醸造用玄米は10a控除の対象外)
15000円/10a
米の直接支払交付金と合わせて標準的な生産費を補償するものとして、米の生産数量目標に従って、販売目的で生産(耕作)を行った販売農家・集落営農に対して、「当年産の販売価格」が「標準的な販売価格」を下回った場合に、その差額分を10a当たりの単価で直接交付します。
米の直接支払交付金の交付対象者
米の直接支払交付金の交付対象面積
「当年産の販売価格」が「標準的な販売価格」を下回った場合に、その差額を基に、10a当たり単価で算定します。「当年産の販売価格」は、出来秋から翌年3月までの相対取引価格の平均から直近の流通経費等を控除したものを使用することとし、交付金は翌年の5~6月頃に支払います。
水田で麦、大豆、米粉用米、飼料用米等の戦略作物を生産する農業者に対して、主食用米並みの所得を確保し得る水準の交付金を面積払で直接交付します。
販売目的で対象作物を生産(耕作)する販売農家・集落営農
対象作物 | 交付単価 |
---|---|
麦、大豆、飼料作物 | 35000円/10a |
米粉用米、飼料用米、WCS用稲 | 80000円/10a |
そば、なたね、加工用米 | 20000円/10a |
(2)二毛作助成
水田における主食用米と戦略作物、または戦略作物同士の組み合わせによる二毛作に対して助成します。
15000円/10a
(3)耕畜連携助成
耕畜連携の取組(飼料用米のわら利用、水田放牧、資源循環)を行う農業者に対して助成します。
13000円/10a
(4)産地資金
地域の実情に即して、麦、大豆等の戦略作物の生産性向上等の取組や、地域振興作物、備蓄米の生産を支援します。また、経営所得安定対策の円滑な導入を図る観点から、都道府県の判断で畑地で生産される畑作物の直接支払交付金の対象作物及び休閑緑肥を対象とすることも可です。
麦、大豆、てん菜、でん粉原料用ばれいしょ、そば、なたねの生産数量目標に従って生産を行う農業者に対して、標準的な生産費と標準的な販売価格の差額分に相当する交付金を直接交付します。支払いは数量払を基本とし、営農を継続するために必要最低限の額を面積払で交付する仕組みです。
対象作物ごとの生産数量目標に従って、販売目的で生産(耕作)する販売農家・集落営農
全算入生産費をべースに算定された標準的な生産費と標準的な販売価格との差額分が単位重量当たりの単価で直接交付されます。また、「品質加算」もあります。
(交付対象数量)
麦、大豆、てん菜、でん粉原料用ばれいしょ、そば、なたねの当年産の出荷・販売数量
農地を農地として保全し、営農を継続するために必要な最低限の経費が賄える、水準を「営農継続支払」として、 20000円/10a(畑作物共通)が直接交付されます。
(交付対象面積)
麦、大豆、てん菜、でん粉原料用ばれいしょ、そば、なたねの前年産の生産面積
米、麦、大豆、でん粉原料用ばれいしょの平成25年産の販売収入額の合計が、過去の平均収入である標準的収入額を下回った場合に、減収額の9割が補てんされます。なお、米については、米価変動補てん交付金の交付金額を控除した後に、速やかに交付されます。対策加入者はあらかじめ一定額の積立金を拠出します。
「認定農業者」または「集落営農」で一定の経営規模(面積または所得)を有すること等が要件です。
畑の耕作放棄地を解消して麦、大豆、そば、なたねを作付けする場合に、その作付面積に応じた加算金を最長で5年間交付します。
農地集積協力金は中心となる経営体に農地を提供する「農地の出し手」に対して支援します。平成24年度までの土地利用型作物に加え、樹園地、野菜畑等(土地利用型農業以外)に拡大。
農地の受け手が、農地利用集積円滑化団体等を通じて、面的集積(連坦化)するために、新たに利用権設定(設定期間6年以上)をした農地の面積に応じて、受けてに交付されます。米の生産数量目標に従っていない方が主食用米を生産する農地は交付対象となりません。
20000円/10a